工業用  高圧ガス

 
 


高圧ガス
高圧ガスとは??
高圧ガスには、圧縮ガスと液化ガスの二種類があり、圧縮ガスとは、容器に充てんされた窒素ガスや水素ガスのように、気体の状態のまま圧力を持っているものをいい、液化ガスとは、LPガスや液化酸素のように、容器の中で圧力を持った液体となっているものをいいます。 なお、窒素ガスや水素ガスは、常温ではどんなに圧力を高くしても液体にすることはできませんが、特別な方法で非常に低い温度にしますと、LPガスなどと同じように液体になります。 それでは、主な高圧ガスについてお話しましょう。


支燃性ガス 可燃性ガス
支燃性ガスとは、自分自身は燃えませんが他の物を燃えやすくする性質を持ったガスです。 可燃性ガスは、ガスそのものが燃える性質を持ち、漏れたガスが噴出すると発火することがあり、運搬時の交通事故等にも注意が必要です。
■ 酸素
(1) 用途・他
⇒溶接、切断、熱処理、製鋼等の工業用
⇒医療用(*)等の吸入用
⇒ロケットの助燃剤等
*医療用として酸素を使用するには医師の指示が必要です。
(2) 特性・注意事項
⇒燃えにくいものでも酸素中では、非常に燃えやすくなり、特に油やグリースとの接触は禁物です。(火気厳禁)
⇒高濃度の酸素を長期間吸入すると、人体に影響があります。使用に際しては必ず医師の指示を仰いで下さい。
(3) 容器の色
⇒黒
■ アセチレン
(1) 用途・他
⇒金属の溶接・切断
(2) 特性・注意事項
⇒アセチレンは非常に燃えやすく、爆発しやすいので漏れや火気に十分注意すること。
 可燃性ガスの中でも危険度が高いガスです。
(3) 容器の色
⇒褐色
■ 亜酸化窒素・・・笑気ガス
(1) 用途・他
⇒手術用全身麻酔
(2) 特性・注意事項
⇒分解爆発を起こす場合もあるので、酸素と同様火気厳禁です。
(3) 容器の色
⇒ネズミ色
■ 水素
(1) 用途・他
⇒セラミック、ガラス製造用
⇒電子工業用
⇒ロケットの燃料等
(2) 特性・注意事項
⇒地球上で最も軽い気体で、最も拡散しやすい、細孔や薄膜を通ってもれやすいです。
⇒水素の発火エネルギーは非常に小さく、ちょっとした火花でも発火源となります。
(3) 容器の色
⇒赤
■ 液化石油ガス(LPG)・・・プロパン・ブタン等
(1) 用途・他
⇒各種工業用燃料
⇒自動車用、業務用、家庭用燃料
(2) 特性・注意事項
⇒ガスは無色・無臭ですが、家庭用に供給されているものは着臭してあります。
⇒空気より重いので漏れたガスは、床上に溜りやすいです。
(3) 容器の色
⇒ネズミ色
毒性ガス 不活性ガス
毒の性質があるガスです。 不活性ガスとは燃えないし化学的反応もしにくいガス類です。締め切った室内に大量に洩れた場合は酸素欠乏のおそれがあります。
■ 塩素
(1) 用途・他
⇒上下水道の殺菌やパルプ・繊維類の漂白
(2) 特性・注意事項
⇒きわめて毒性が強く、吸い込むと、のどや鼻・目・気管・肺などの粘膜がおかされ死に至ることもあります。
(3) 容器の色
⇒黄色
■ 窒素
(1) 用途・他
⇒電子工業(半導体製造用)、他用途多数
⇒食品工業(豆菓子、削り節などに封入し、酸化防止)
⇒液体(-196℃)での用途・・・冷凍食品の製造・血液精液の保存
(2) 特性・注意事項
⇒密閉された室内での酸素欠乏、液体では凍傷の危険があります。
⇒通風をよくする
(3) 容器の色
⇒ネズミ色
■ アンモニア
(1) 用途・他
⇒冷凍機用冷媒
⇒医薬品製造原料等
(2) 特性・注意事項
⇒特有の刺激臭をもつ無色の気体で空気よりずっと軽い。
⇒高濃度のアンモニアを吸入すると死亡することがあり、特に液化アンモニアの使用には注意が必要です。
(3) 容器の色
⇒白
■ アルゴン
(1) 用途・他
⇒ステンレス・アルミニウムなどの溶接
⇒電球、放電管用封入ガス等
(2) 特性・注意事項
⇒取扱いは窒素と同じです
(3) 容器の色
⇒ネズミ色
■一酸化炭素
(1) 用途・他
⇒日常の燃焼器具の不完全燃焼でも発生します。
(2) 特性・注意事項
⇒一酸化炭素を吸入すると、血液中で酸素を運ぶ重要な役割をしているヘモグロビンと簡単に結合してしまいます。その結合の強さは酸素の200倍にもなるため、酸素とヘモグロビンが結合できなくなり酸欠になります。
⇒頭痛や吐き気・めまい・耳鳴り等の自覚症状、高濃度の場合死に至ることがあります。
(3) 容器の色
⇒ネズミ色
■ 炭酸ガス
(1) 用途・他
⇒清涼飲料水、ビールなどの発泡ガス
⇒医療用、溶接用、消火剤、ドライアイスの製造等
(2) 特性・注意事項
⇒炭酸ガスは空気より重くガス漏れは窒息の原因になりやすい。
⇒ドライアイスは素手で触れないこと(凍傷になります)
(3) 容器の色
⇒緑
特殊ガス
特殊材料ガスとは半導体を始めとした、ファインセラミックス、光ファイバーなどの製造に広く使用され、100種類以上にものぼっています。しかもこれらのガスに特有の性質として、そのほとんどが強い毒性を持ち、又多くのガスは可燃性で、なかには空気中に洩れただけで自然発火、あるいは分解爆発性を持っているものなど、保安上特に注意を必要とするものもあります。 これらのガスの中で37種を「特殊材料ガス」と呼び、法律で厳しく規制されています。

◆ モノシラン(SiH4) ◆ ホスフィン(PH3) ◆ ジボラン(B2H6)  ◆ モノゲルマン(GeH4) ◆ アルシン(ASH3) ◆ セレン化水素(H2Se) ◆ ジシラン(Si2H6)

有毒ガスの許容濃度
人間が有毒物にさらされる場合に、その有毒物質の空気中の濃度がこの数値以下であれば健康上の悪い影響が見られないと判断される濃度です。
ガス名許容濃度
(ppm)
ガス名許容濃度
(ppm)
亜硫酸ガス2 シラン5
アンモニア25 ゲルマン0.2
一酸化炭素25 ホスフィン0.3
酸化エチレン1 アルシン0.05
塩素0.5 ジボラン0.1
炭酸ガス5,000 硫化水素10


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